数字の数え方

π(パイ) [DVD]
石原慎太郎は以前フランス語を数学に適していないとバカにしていた。フランス語では、77を「60+10+7」と読んだり、88を「4×20+8」と読んだりして、99に至っては「4×20+10+9」と、なんだかややこしい読み方になっている。
石原慎太郎の言おうとしていることはなんとなく分かる。しかし、今や当たり前になっている十進数は、どうして先進的と思われなければいけないのだろう。10という数字はそれほど特別なものなのか。
コンピューターを学んだ人はすぐ2進数、8進数、16進数を思い出すだろう。それらの基数もまたすばらしい働きを人類にもたらしている。やはり基数は用途によって色々分けなければいけないだろう。フランス語も場合によって10進になったり、20進になったりするということだ。
さらに考える。かならずしもx進数と決めることはないかもしれない。x進数と決めたから、円周率πや√2などの無理数を表せていないではないか。そうすると、やはりなにか無理数有理数も共通に表す方法が世の中に存在するのではないかと、こっそり思いはじめる。天動説で複雑に決められていた星軌道の計算法は、地動説によって一気に簡単にしたと同じように。